野鳥
ハマシギ
[チドリ目シギ科]
9月から翌5月にかけて旅鳥または冬鳥として見られるシギです。夏羽は腹面に黒斑があり背面は赤褐色。冬羽は灰褐色でミユビシギによく似ていますが、本種はわずかに嘴が長く下にカーブします。群れで現れますが、近年その数を減らしています。
ミユビシギ
[チドリ目シギ科]
8月から5月にかけて旅鳥または冬鳥として見られるシギです。後指が退化し、3本に見える事が名前の由来です。夏羽は頭部から背面が黒斑の混ざった褐色ですが、冬羽は灰白色です。また嘴は黒くてやや短いことが特徴です。
イソシギ
[チドリ目シギ科]
留鳥として年間を通して見られるシギです。体上面は暗褐色で、腹面は白色。腹面の白色は側胸に食い込みます。眼にはっきりとした白いアイリングがあります。初夏頃に主に中流河川の河原で繁殖します。腰を上下に振って歩くのが特徴です。
キョウジョシギ
[チドリ目シギ科]
4月から5月の春と8月から9月の秋にかけて旅鳥として見られるシギです。京の女性のような艶やかな白・黒・栗色の模様が名前の由来です。嘴は黒く短く、先端が尖っています。護岸で海藻や小石をひっくり返し餌を探す姿が見られます。
キアシシギ
[チドリ目シギ科]
4月から5月の春と8月から9月の秋にかけて旅鳥として見られるシギです。名前の通り黄色い足を持っています。夏羽は上面が灰色で首から腹面にかけて線状の灰色の模様があります。極稀に近似種のメリケンキアシシギもみられます。
トウネン
[チドリ目シギ科]
4月から5月の春と7月から10月にかけて旅鳥として見られるシギです。他のシギに比べ小型で、嘴や脚が短いのが特徴です。潮が引いたあとの護岸や干潟でヨコエビなどの底生生物を採食している様子が見られます。
メダイチドリ
[チドリ目チドリ科]
4月から5月の春と8月から9月の秋にかけて旅鳥として見られるチドリです。夏羽は胸と頭頂部が橙褐色で、前頭と過眼線が黒くなります。潮が引くと干潟に現れジグザグとあるきながらゴカイなどを探す様子をみることができます。
シロチドリ
[チドリ目チドリ科]
留鳥として年間を通じて見られるチドリです。特に夏に多くみられます。上面が灰褐色で下面が白色。夏羽になると雄は額と眉が白く、前頭と過眼線は黒くなり、頭頂も橙褐色になります。潮が引くと干潟でゴカイなどを探して歩く様子が見られます。
ウミネコ
[チドリ目カモメ科]
留鳥または夏鳥として見られ、全長約 45㎝の中型のカモメです。特に8月から9月に多く見られます。嘴は全体が黄色く、先端部に黒と赤が入るのが特徴です。名前は鳴き声が「ミャー」「アー」などネコ似ていることから付きました。
セグロカモメ
[チドリ目カモメ科]
冬鳥として沿岸部などに渡来し、三番瀬でもよく見られます。全長約60㎝と大型のカモメです。嘴全体は黄色ですが、下嘴前方に赤い斑があるのが特徴です。冬羽は頭部から胸部にかけて灰色の斑点があります。
オオセグロカモメ
[チドリ目カモメ科]
北海道や東北地方で繁殖し、冬鳥として三番瀬でも時々見られます。全長約65㎝と大型のカモメです。嘴や脚の色などセグロカモメにて良く似ていますが、背中や翼の灰色がより暗い色をしているのが特徴です。
ユリカモメ
[チドリ目カモメ科]
トビ
[タカ目タカ科]
全長約60㎝。全体的に茶色で尾羽の中央が凹んでいるのが特徴です。水辺から山地まで様々な場所で生活し、三番瀬でも風に乗って空を漂う様子が見られます。主に屍肉を食べます。
ミサゴ
[タカ目ミサゴ科]
全長約60㎝の年間を通して見られるタカの仲間です。海岸や河川周辺で魚などを捕まえて生活しています。普段は海の杭などにとまって、獲物を探したり、食べたりしています。運が良いと狩りの様子が見られるかもしれません。
ハクセキレイ
[スズメ目セキレイ科]
スマートな体型で白黒の体と長い尾羽が特徴です。護岸や市街地など広く平らな場所で良く見られます。平地を歩きながら昆虫や底生生物などを食べます。ちょこちょこ歩き、時々立ち止まって長い尾羽を上下に振る愛らしい行動も見られます。
タヒバリ
[スズメ目セキレイ科]
全長16 cmの冬鳥です。湿地や池などの水辺を好み、潮の引いた護岸や干潟でも見られます。飛び方や走り方はハクセキレイによく似ており、数羽の小さな群れでちょこちょこ歩きながらエサを探している姿をよく見かけます。
ヒバリ
[スズメ目ヒバリ科]
全長17 cmで、春に空高くさえずりながら飛び回る姿をよく見かけます。石や杭の上でも、頭頂部の冠羽を立てながらさえずる姿も観察できます。開けた野原や畑に生息していますが、生息地の減少により近年数を減らしている野鳥です。
ヒヨドリ
[スズメ目ヒヨドリ科]
全長約28㎝。全体的に灰褐色で頬が茶色いのが特徴です。日本全土で広く見られますが、季節によって群れで移動しながら生活します。花の蜜や果実を好み、都市部の緑地でもよく見られます。集団で「ピー、ピー」と大きな声で鳴きます。
ムクドリ
[スズメ目ムクドリ科]
都市部でも多く見られる全長約24cmほどの小型の鳥です。成鳥は黒色の体ですが、若鳥は全身の色が薄く、灰褐色をしています。地上を歩きながら餌となる昆虫を探し、穴に隠れている生き物も嘴を突っ込んで引きずり出して食べます。
オナガ
[スズメ目カラス科]
全長約37cm。頭部は黒く、風切り羽と尾羽が鮮やかな水色の鳥です。名前の通り尾が長く、翼は短く幅が広いのも特徴です。優雅な見た目に反して、鳴き声は「ギャーギャー」とだみ声です。小さな群れで行動する様子をよく見かけます。
モズ
[スズメ目モズ科]
全長20 cmの肉食性の鳥です。先端が下に曲がった嘴を持ち、昆虫やトカゲ、小鳥などを捕食します。とらえた獲物を木の枝にさす「はやにえ」をすることで有名です。公園などの周囲を見渡せるような場所に止まっている姿をよく見かけます。
シジュウカラ
[スズメ目シジュウカラ科]
住宅地でもよく見かける留鳥です。胸から腹面に続くネクタイのような黒い線が特徴です。雌雄でこの模様の太さが違い、オスのほうが太く、メスは細い模様です。木の枝や幹の隙間、パイプの中など様々な場所に巣を作り、巣箱もよく利用します。
ツグミ
[スズメ目ヒタキ科]
全長24 cmの冬鳥です。秋に群れで渡ってきます。冬は広く開けた公園の草地などで良く見かけます。観察していると、ちょっと歩いては立ち止まり、またちょっと歩いては立ち止まる「だるまさんがころんだ」のようなエサを探す行動をみせます。
アカハラ
[スズメ目ヒタキ科]
全長24 cmの冬鳥で、大きさも体型もツグミに似ています。公園や防風林などの林縁で見かけることが多く、特に冬季は木の実を探している姿を見かけます。浦安で冬季に観察できるものは、頭部が黒い亜種のオオアカハラだと考えられます。
シロハラ
[スズメ目ヒタキ科]
全長24 cmの冬鳥で名前の通り腹面が白いことが特徴です。大きさも体型もツグミに似ています。本来は西日本で越冬することが多い本種ですが、浦安でもたまに見かけます。アカハラと同じく公園や防風林などの林縁でみられることが多いです。
ジョウビタキ
[スズメ目ヒタキ科]
全長14 cmの冬鳥です。翼に白い模様があることから着物の紋付きにたとえて紋付鳥と呼ばれることもあります。公園を始め、市街地でもよく見られます。木の枝や木杭、電柱にとまり、ピョコッとお辞儀した後細かく尾羽を震わせる行動をします。
オオバン
[ツル目クイナ科]
10月から4月にかけて三番瀬でよく見られる鳥です。体全体が黒色で、白い嘴が特徴的です。カモ類よりもやや小型ですが、クイナの仲間では大型種です。雑食ですが、三番瀬では主に護岸や岩に生えた藻類を食べます。
スズガモ
[カモ目カモ科]
10月から3月にかけて三番瀬に飛来するカモの仲間です。キンクロハジロに似ていますが、本種は頭部に飾り羽がありません。海底のアサリなどの貝類を食べ、時折潜水している様子が見られます。
ヒドリガモ
[カモ目カモ科]
10月から4月にかけて三番瀬に飛来するカモの仲間です。雄は赤みの強い茶色で頭部の正面に黄土色の模様があるのが特徴です。嘴は全体が灰色で先端が黒いです。草食性が強く、護岸などに生えた藻類を食べます。
オナガガモ
[カモ目カモ科]
10月から3月にかけて三番瀬に飛来するカモの仲間です。名前のとおりオスの尾が長いことが特徴です。オスには首に白い線が入ります。植物食の強い雑食で、護岸の海藻や海底の貝を逆立ちになって泳ぎながら食べます。
ホオジロガモ
[カモ目カモ科]
11月から3月にかけて冬鳥として渡来します。オスの頭は三角に近く、嘴の根本に白班があることが名前の由来です。潜水が得意で、主に甲殻類や貝類などの水生生物を捕食します。スズガモの群れに混ざっていることが多いです。
ビロードキンクロ
[カモ目カモ科]
11月から3月にかけて冬鳥として渡来します。全身が黒く、オスの嘴の根本にコブがあり、さらに眼の下白い線があるのが特徴です。潜水が得意で貝類や甲殻類を主に食べます。スズガモの群れに混ざっていることが多いです。
カンムリカイツブリ
[カイツブリ目カイツブリ科]
主に11月から4月にかけて観察できる大型のカイツブリ。夏は名前にあるように冠状の飾り羽があるが、冬はあまり発達せず、冠羽も短くなる。潜水が得意で30秒以上も水中で狩りをし、主に小魚を食べます。
ハジロカイツブリ
[カイツブリ目カイツブリ科]
主に11月から4月にかけて観察できます。冬は頭頂が黒く顔の下部分は白いのが特徴です。また眼は鮮やかなオレンジ色。他のカイツブリの仲間と同じく、水中に潜ることが得意です。潜水しながら小魚や貝類、甲殻類などを食べます。
カワウ
[カツオドリ目ウ科]
全長約 80㎝の大型の水鳥で留鳥。体は全体的に黒く、エメラルドグリーンの眼が特徴。数千羽の群れで飛来し、得意の潜水で主に魚を捕って食べます。潜水後、羽を広げて干している姿もよく見られます。鵜飼でよく使われるウミウとは別種です。