Archive for 目黒川関連

目黒川の貴重な水源

目黒川はもともと世田谷区の湧水が水源だったのですが、半分以上が下水道化したので、現在は新宿区にある落合水再生センターからの下水処理水を山手通りの下の管を通して、ポンプアップして池尻大橋から流しています。
しかし、自然に目黒川に流れてくる水もあるのです。

目黒川の護岸には小さな穴がたくさん開いているのですが、そこから水が出ていることにお気づきでしょうか。

場所により水量は違い、山手通り側では少ないのですが、船入場ではジャージャー音がするほど出ているところもあります。

2021年5月15日目黒区職員研修日の昼の12時、気温29度、目黒川船入場の水温24度の時、この写真の水は19℃でした。コンクリートがオレンジ色になっているのは鉄分が多いためです。
この水は地下水で、目黒川に流れている水よりも温度が低く、透明度の高い水です。
目黒川の貴重な水源ですね。
経年で見ていくと、水の量に変化が見られます。
これからの季節、護岸に生えているツタの葉が枯れて穴が見えやすくなりますので、どこの穴の水が一番多いか、また雨が降った後どうなるか観察するのも面白いですね。

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目黒と東京湾をつなぐ目黒川

先日、目黒区職員の研修にお邪魔させていただく機会があり、
目黒川船入場で川の中に入ってきました。

船入場に来ると、目黒川から潮のにおいがしたことはないでしょうか。

船入場から6km先の東京湾の潮の満ち引きにより、
目黒川は1日に2-4回水位が変わります。

この日は干潮時刻が昼間でしたので浅くなっている時間に入りました。

川底を見ると魚がたくさんいます。

ボラの稚魚。

アユの稚魚。

田楽橋の真下の岩にはフジツボの仲間がびっしり貼りついています。

橋の上からでは分かりにくいですが、海とのつながりを実感できました。

【目黒川と自然コーナーよりお知らせ】
目黒川と自然コーナーでは、目黒の川や水についての解説をしております。
くわしく聞いてみたい方は解説員におたずねください。
次回の解説を受けられる日:7月24日(土)、7月25日(日)

 

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秋を告げる渡り鳥到着

今年の夏は例年に増して酷暑だったので
秋はまだまだ先のように思う方も多いと思いますが、
園内の植物が少しずつ秋を感じるようになったと共に、
目黒川にも秋を告げる渡り鳥がやってきました。
季節は着実に移り変わろうとしています。

シベリア方面から一番乗りで目黒川に到着したのは「コガモ」です。
日本で見られるカモの中で一番小さいカモです。
カルガモの群れにまぎれて、休んでいます。
遠くからみると小さくて分かりにくいかもしれません。

よく見ると、オスとメスのコガモがいます。(下がオス)

今の時期はオスも地味な色をしていることもありますが
これから、寒くなるにつれてオスは羽毛の色が変わり
頭が赤と緑で目立つようになります。
オシャレをして恋のお相手を見つけます。
 
 メス(頭が茶色)          オス(頭が赤茶と緑)

桜が散るころまで目黒川にいます。
コガモの外にもオナガガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ、ユリカモメなど
の渡り鳥が目黒川にやってきます。
賑やかになる目黒川、楽しみですね。

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冬の目黒で…

ある日、目黒川を訪れてみると…

日なたぼっこをしている「オナガガモ」
魚を狙って水面をにらめっこしている「カワウ」
木の隙間に隠れている「ゴイサギ」

など、たくさんの野鳥を観察することが出来ました。

たくさんの野鳥がやってきている目黒川ですが、野鳥にとっての目黒川は、

“エサがたくさんある場所?”
“のんびり休憩するのにちょうどよい場所?”
“すみやすい場所?”

どんな場所なのでしょうか…?

1月19日(日)に花とみどりの学習館では、
イベント「野鳥で目黒川の環境を知ろう!」を実施します。

野鳥の種類や生態を観察しながら、目黒川の環境の状態を学んだり、自然環境としての目黒川について一緒に考えます。

1月10日(金)締め切りです。詳しくは12月25日号の区報または、こちらをご覧下さい。みなさんのご応募をお待ちしています。

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【目黒川の学習 田道小学校4年生来館】

田道小の4年生は毎年、目黒川の学習で学習館に来てくれます。
今年は事前に先生にお渡しした資料で予習してきたということで、
「目黒川に流れている水はどこから?」を目黒川の歴史を解説しながらおさらいして授業をすすめました。
質疑応答の後は先生からの問いかけで「目黒川をきれいにするために何ができるか」を皆さんで話し合い、意見を出してもらいました。

考えるのは難しそうでしたが、
・下水処理場の規模を大きくする。
・「1日何リットルまで」と下水の量を制限する法律をつくる。
・下水道管に雨水と一緒に入ってしまうので、道にゴミを捨てない。
・汚れたお皿はふいてから洗う。
・歯磨きの時は水を止めるなど無駄な水は流さない。
・着てもまだきれいな服は洗わないなど洗濯の回数を減らす。
など意見が出ました。
今年の4年生は、洗濯板で洗濯体験をやったそうで、体験から一生懸命考えてくれたようです。
学習館スタッフからは、目黒川について知らない大人が多いので、ぜひ多くの人に話をしてほしいとお願いしました。
来年もまた4年生が来てくれるでしょうか。楽しみですね。

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新しい配布物のご案内『子どもの目から見た目黒川のうつりかわり』

5月から目黒川と自然コーナーでこのようなパンフレット(A3両面横・白黒印刷)をお配りしております。


2012年に閉館した船入場の川の資料館では2002年から来館者の方々へ目黒川やその周辺について、主に子ども時代(1920年代~1990年代)に体験した話の聞き取りをし、聞き取った内容を時代別に展示していました。
今回はそれを一部抜粋して、戦前・戦後にわけて読めるような配布物にしました。
子どもの目に目黒川がどのように映っていたか、また時代とともにどのように変わっていったか、分かる内容になっています。

目黒区の過去の出版物にも載っていないような話がたくさんあります。また掲載していない話は目黒川と自然コーナーにファイルでまとめてありますので、学習館にお立ち寄りの際はご覧になってみてください。

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【実施報告】「野鳥で目黒川の環境を知ろう」終了しました

1月20日に花とみどりの学習館では、「野鳥で目黒川の環境を知ろう」を実施しました。まず、目黒川の歴史や人との関わり方についてお話しをし、自分が使う水の水源や使った水がどのような過程を追って処理されていくのかについて考えていただきました。

その後目黒川の船入場まで向かい野鳥の観察を行いました。この日は、ダイサギやコサギ、アオサギ、ゴイサギ、コガモ、ユリカモメなど様々な野鳥を観察することができました。
いつもはじっとしているアオサギが大きな羽を広げ、ダイサギを追いかけ、ダイナミックに縄張り争いをしている様子には歓声が上がり、オナガガモが逆立ちをして餌を食べている様子は癒されるわね。と微笑ましく見守りながら、参加者の皆さんは観察を楽しまれている様子でした。

船入場では、生き物が集まれる様にしたり、洪水などの自然災害から私たちを守ったりする為に、様々な環境整備がなされていることなどもご紹介しました。「何気なく見ている景色にそんな意味があったとは驚きました。」と感心されている参加者の方もいらっしゃいました。

室内に戻ってからは標本のくちばしを触ってみたり、野鳥の種類や生態を観察することで目黒川の環境の状態がわかることもお話ししました。最後に、目黒川を汚さないために、普段の生活でどのようなことに気をつければよいかなどについても考える時間を設けました。

参加者の皆さんからは、「路上のゴミ拾いなどの活動が川の環境を守ることにつながっていることが分かり嬉しかった。」「野鳥や身近な目黒川の環境を知ることができた。普段の生活でも気をつけていきたい。」などの感想などもいただきました。

【目黒川と自然コーナー】
花とみどりの学習館では毎月1~2回ほど「目黒川と自然コーナー」
にて目黒川に関する解説・質問を事前予約制で受け付けています。
解説希望内容・質問事項と、希望の時間を学習館窓口までお伝えください。

「自分の住む地域について知りたい」「学校の調べもので質問したい」
そんな時はぜひ学習館にお越しください。

みなさまのご来館をお待ちしております。

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【再募集】1月20日(日) 野鳥で目黒川の環境を知ろう

中目黒公園のすぐ脇を流れている目黒川。
目黒区のシンボルであり、私たちを癒してくれている目黒川。
この季節はいろんな種類の野鳥が飛来してきていてとても賑やかです。

1月20日にイベント「野鳥で目黒川の環境を知ろう」を予定しています。
こちらのイベントでは、野鳥の種類や生態を観察することで、自然環境としての目黒川について参加者の皆さんと一緒に考えます。
募集を締め切りましたが、若干名空きがあり再募集しています。

日 時:1月20日(日) 10:00~12:00
対 象:小学生以上(小学校3年生以下は保護者同伴)
※大人の方のみのご参加も大歓迎です。
参加費:無料
定 員:15名
主 催:花とみどりの学習館
内 容:野鳥の生態を観察して、目黒川の環境を考えます。

詳しくは、花とみどりの学習館受付(〒153-0061 中目黒2-3-14 中目黒公園内)
または、電話TEL:03-5721-0871にてお問い合わせください。

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「野鳥で目黒川の環境を知ろう」終了しました。【実施報告】

1月21日に行われた「野鳥から目黒川の環境を知ろう」は、
幅広い年齢の方にご参加いただき、お天気も良く
にぎやかなイベントになりました。

まずは野鳥を見に行く前に、昔の目黒川の地図を使い、
『人工の川か?自然の川か?』『目黒川の今の水源は?』
『目黒川の水はどんな水?』
というクイズで、目黒川の環境について学びました。

園内では、目黒川の水が溢れないよう、
目黒区が取り組んでいる「雨水タンク」や「透水性舗装」
について解説しました。
自分の足元など、すぐ近くにあるものの解説だったので、
参加者の皆さんは興味津々に耳を傾けていました。

船入場では、毎年やってくる渡り鳥のカモ類に加え、
昨年から目立ち始めたオオバン、
サギ類、カワウ、カワセミなどを観察しました。
野鳥の動きをよく観察し、動きの違いまで見分けられた
参加者の方もいらっしゃいました。
特に、子どもたちは待ちに待った野鳥の観察の時間だったので、
楽しそうに観察していました。

(写真左:船入場に向かう途中のなかめ公園橋  写真右:カワセミ)

館内に戻って、カモとサギの剥製でくちばしと脚を見て、
食べるもの、いる場所をおさらいしました。
「カモのくちばしの裏側なんてじっくり見たことがなかった」
と興味深げにのぞき込む方もいらっしゃって
剥製ならではの観察を堪能できたようでした。

ご参加の皆さんからは、「目黒川はよく歩いているが今まで疑問に
思っていたことが分かってよかった」
「自分の生活水の使い方を見直したい」という声をいただきました。

花とみどりの学習館では毎月1~2回ほど「目黒川と自然コーナー」
にて目黒川に関する解説・質問を受け付けています。
なお、解説・質問は事前予約制になっています。
聞いてみたい事項と、希望の時間を学習館窓口までお伝えください。
「自分の住む地域について知りたい」「学校の調べもので質問したい」
そんな時はぜひ学習館にお越しください。
みなさまの来館をお待ちしております。

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