冬囲い

キンっと冷えた空気が気持ちよい冬がやってきました。
マフラーと手袋が手放せなくなってきましたね。

私たちと同じように、中目黒公園の植物たちも冬の装いになりました。
「冬囲い」といって、植物の周りに藁などを巻いて霜などにあたらないように寒さ対策をしました。

一般的に使われる冬囲いの材料はコモ(藁)ですが
中目黒公園では、ちょっと変わった冬囲いの材料が見られます。


左からアスパラガスの葉、マートル、セージなどの植物の剪定枝を活用しています。

これで安心して年を越すことができます。
色々な形の冬囲いを是非見に来てください。

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「麦でヒンメリをつくろう」終了しました【実施報告】

11月19日(日) に花とみどりの学習館では、「麦でヒンメリをつくろう」というイベントを行いました。このイベントは、園内で育てている麦を知り、フィンランドの伝統装飾品「ヒンメリ」づくりを体験していただくという催しです。

まずは、公園で育てている麦のことを知っていただくため、11月初旬に蒔いた麦の様子を観察したり、“麦踏み”(新しく出てきた葉を上から踏み、根が強く張るように行う作業)などを体験していただきました。

麦踏みでは、「せっかく芽生えてきた芽を踏むなんてかわいそう…」という声も聞かれましたが、これも麦のため…踏まれても強く育つんだよ、と優しく念入りに踏んでいただきました。

室内に戻ったあとは、ヒンメリの歴史やどのように人々が麦を利用し、関わってきたかなどのお話をして、いよいよヒンメリづくり。
まずは、乾燥させておいた麦を使用する長さに切りそろえます。麦の茎は空洞になっているので、この空洞に糸を通して図形を作って立体的にしていきます。
針と糸を使っての作業なので、慣れるまでは苦戦される方もいらっしゃいましたが、平面だった図形が少しずつ立体的になっていく様を楽しみながら、ゆっくりと全員で作り進めていきました。

みなさんの完成品がこちら…
どの作品も素敵ですね。
最後は、収穫した六条大麦で淹れた自家焙煎麦茶でほっとひといき。

イベント時に“麦踏み”をしていただいた麦はすくすくと元気に育っています。

収穫は来年の6月頃とまだまだ先ですが、今後もあたたかく生長を見守っていただければと思います。

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初霜

雲一つないお天気です。
今朝、花壇の土をみてみると、
霜が降りていました。

寒いはずですね。

先日のイベントで、ムギ踏みをしたムギは、
まったく寒さに関係ないようです。

そしてマリーゴールドやコスモスもまだまだ
元気に咲いています。

ナンテンの実は赤くなり

カシワバアジサイの葉や

イロハモミジの葉も赤く色づきました。

ちょっぴり寒い日も、
公園でお散歩すると気持ちいいですよ。
ぜひあそびに来てください。

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ツワブキの花

日に日に寒さが増し、公園にも落ち葉が増え、
いよいよ冬だな~と感じる今日この頃。

いきもの池には、ぱっと明るいマーガレットのような黄色い花が咲いていました。

この寒空に、つやつやの緑の葉っぱもまだまだ元気です。

この植物は、ツワブキです。
立冬(11月8日ごろ)~大雪(12月7日ごろ)までの季語にもなっており、
葉や花の蕾を食用、または民間療法に利用され、
日本で古くから親しまれている植物です。

フキの葉に似ていますが、光沢があります。つやのあるフキで「ツヤブキ」が訛り、
「ツワブキ」となったのではという説もあります。

日陰でもよく育ち、寒くなる時期から花を咲かせる様子から、
「困難に負けない」「謙譲」「謙遜」などの花言葉があります。

寒くなりましたが、公園にはまだまだ
いろどりを楽しめる植物がありますので、
お散歩がてらお立ち寄りください。

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大きくて、黄色い実

長い雨も一休みし、秋の青空と心地よい風を感じます。
秋らしい秋に、ほっとしている学習館スタッフです。

学習館の前を散歩していると、なんだか大きくて黄色い実が…
これは何という植物でしょう?

カリンです。

木には葉もなく、実だけがごろんと付いていて
びっくりされる方もいます。
本来のカリンの姿は下の写真のように葉がきちんと付いていますが…

それは遡ること今年の9月のことでした…
カリンの下を通ると、「パキパキ」「ぽりぽり」
音が聞こえてきます。
見上げてみると、なんとモンクロシャチホコというガの幼虫が
むしゃむしゃと葉を食べていました。

幼虫たちに葉を食べられながらも
中目黒公園のカリンは元気に育っています。

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カリンといえば、のど飴としても有名です。
公園で元気に育ったカリンを収穫して
ハチミツ漬けを楽しんでみませんか?

以下イベントの詳細です。

「カリンのハチミツ漬けをつくろう」
日 時:11月23日(木・祝)13:30~15:00
対 象:どなたでも(小学3年生以下は保護者同伴)
材料費:800円
定 員:10名(先着順)
主 催:花とみどりの学習館
内 容:公園で収穫したカリンを使ってカリンのハチミツ漬けをつくります。
    できたハチミツ漬けはお持ち帰りいただけます。
申 込:花とみどりの学習館受付・電話で申し込み。
    花とみどりの学習館(〒153-0061 中目黒2-3-14 中目黒公園内)へ

 
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秋の味覚を味わいましょう♪

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秋のスイーツ・・・?

雨が続き、気温も下がり、ぐっと秋らしくなってきました。
こんな日の公園はとても静かで、鳥の鳴き声がよく聞こえます。
こんな雨の日だからこその、公園の楽しみ方をご紹介します!

夏に子どもたちで賑わった「じゃぶじゃぶ池」の今は
水が流れる代わりに落ち葉がたくさん落ちています。
 

近くに行ってみると、甘い綿菓子のような香りが漂っています。
香りの原因は何でしょう。
 
ハート形でかわいらしい「カツラ」の葉っぱです。

カツラの葉っぱは黄色くなるとほのかに香り始める特徴があるのですが
落葉した雨の日、または雨上がりの日には特に香りが強くなります。
カツラの葉っぱの上を踏み歩いてみると、とてもよく香るので
なんだかお腹が空いてきてしまいました。
 

雨ばかり続いて、公園に行っても遊ぶことはできないし・・・
なんて考えている方は、雨のこの時期ならではの
スイーツな香りを味わいにぜひ遊びに来てください!

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ひっつき、くっつき、どこまでも…

外の作業から戻ってきたスタッフの足元を見ると「ひっつきむし」がたくさんついていました。人や動物にくっついて、自分の子孫を遠くまで運んでもらおうとする植物の種や果実を「ひっつきむし」と呼んだりします。
小さいころ、草むらで走り回って遊んで家に帰ると、「ひっつきむし」がたくさん服にくっついていた…という思い出のある方もいるのではないでしょうか?

今回は、やっかいだけれど興味深い中目黒公園の「ひっつきむし」をご紹介します。

スタッフの足にくっついてきた「ひっつきむし」は「アレチヌスビトハギ」でした。

漢字にすると、荒れ地の盗人の萩…?すごい名前だなと思いますが、今の時期ハギに似たかわいらしい花を咲かせます。
種を間近で見てみると、種の表面にザラザラとした毛が生えていて、マジックテープのようになって服に密着していたことが分かります。


黄色い小さな花をたくさん咲かせているのは、「コセンダングサ」
種がついている様は、線香花火のようでかわいらしく思えますが、種の先端にトゲがあり、これが靴下や服に刺さります。


ひっつきむしの代表格「オオオナモミ」、このトゲには特に鋭い返しがついていて、セーターなどにくっつくと、ローラー式に絡まってこれまた引き離すのに一苦労。今はまだ青いのですが、茶色くなるとトゲが固くなり、触るととても痛いです。この「オオオナモミ」は北アメリカ原産で、「オオオナモミ」より昔から日本にいた「オナモミ」は現在、絶滅危惧種Ⅱ類に指定されています。


植物の知恵を知ると、公園をはじめいろんな場所でこれらの植物が増えているのも頷ける気がします。

服などについた、「ひっつきむし」を取るのは面倒だなと思うかもしれませんが、自分では動くことの出来ない植物が、「ひっつき、くっつき、どこまでも」旅をしようとする知恵を観察してみると新しい発見があるかもしれませんよ。
この秋、足元の「ひっつきむし」にもご注目(ご注意!)下さい。

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秋の鳴く虫を探してみよう

秋らしい風が気持ちのよい季節になりましたね。
夕方になると、あちらこちらから虫の鳴き声が聞こえてきます。
みなさんは、どの虫がどんな鳴き声で鳴いているか知っていますか?

9月10日(日)に自然観察クラブ主催の、「鳴く虫の観察会」が行われました。
まずは、虫が鳴く理由や虫ごとの鳴き方の違い、1種類ずつ虫の鳴き声を聞いて勉強した後、外に出て鳴く虫を探しに行きました。

外に出て虫の声を聞いてみると、いろんな虫が一斉に大合唱をしているので、1種類ずつ聞き分けることは難しいのですが、それでも耳をすませて、特徴を確認しながら聞いてみると、どの虫が鳴いているのか少しずつ分かってきます。

樹の上でひときわ大きい声で鳴いているのは、アオマツムシ、芝の中でジーッと鳴いているのは、シバスズ…と生活している場所や特徴を確認しながら探していきます。

途中、ヒロバネカンタンやカネタタキを見つけることもでき、参加者からは、「何種類かは虫の声を聞き分けられるようになった。」「夜の公園で虫を探すのが楽しかった。」などの感想も挙がりました。

いつもとは一味違う夜の公園で、身近な鳴く虫の世界をお楽しみいただけたようです。夕涼みに、秋の虫の声を聴きながら公園をお散歩してみませんか?

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夏の落とし物

すっかり秋の気温になってきました。
さわやかな風が公園に流れています。

今年の夏もたくさんの花が中目黒公園に咲き誇りました。
そんな植物たちが今の時期落とし物をしてくれます。

それは”種”です。


※左上:つるなしインゲンの種、右上:つるありインゲンの種、右下:レタスの種

※1枚目:インゲンの花 2枚目:レタスの綿毛

植物は花が咲いた後、命をつなぐために種をつくります。
種の周りはトマトなどの野菜で知られるように私たちが美味しく食べられるものもあれば
フウセンカズラのように空気をたくさん含んでいたり、植物によって様子は様々です。

花とみどりの学習館では、公園で育てた植物の種の自家採種を行っています。
毎年公園で採れた種から植物を育てることによって、命をつなげることを大切にしています。
園内のすべての植物を自家採種することはできませんが、花や実を楽しんだあとも種を取るためや
いきもののためにそのまま残しておきます。

公園で枯れかけた植物に実がついていたり、真っ赤に熟している実を見つけてもそっとしておいてくださいね。
種を見てみたい!という方はぜひ学習館のスタッフにお声がけください。

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エコ園芸生活講座終了しました【実施報告】

中目黒公園では農薬や化学肥料を使わない、循環型の園芸を行っています。
エコ園芸生活講座は、家庭でも実践できる生ごみ堆肥づくりやハーブの育て方・利用法などを学ぶ講座です。今年度の講座(4月~8月)が終了したので、講座の様子を少しご紹介したいと思います。

生ごみ堆肥づくり
皆さんの家庭から出た生ごみを持ち寄ってつくります。完成した生ごみ堆肥は、プランター栽培している野菜やハーブに施肥。家庭で並行して実践して下さる方も多く、各家庭での進捗や課題なども共有し、皆さんで検討しながら生ごみ堆肥づくりを進めていきました。

園芸作業
生ごみ堆肥づくりと並行して、本講座ではハーブの挿し芽や種まき、マルチング、ハーブの利用方法などを学び合いました。

8月の最終回では、挿し木で育てたハーブの寄せ植えづくり、ハーブの利用法としてハーブチーズとガスパチョを作り、試食しました。
また、生ごみ堆肥の中に入っていたサツマイモの欠片から芽が出てきたので育てていたところ、最終回ではたくさんのサツマイモを収穫し、おいしくいただくことができました。「ゴミとして、捨てていたものも工夫次第で新たに循環できるということを体験できた。」「家庭でも無理なく生ごみ堆肥づくりと活用を続けていきたい。」などの感想も挙がりました。

今後も家庭でもエコにつながることを少しずつ、楽しく続けていただければと思います。受講生の皆さまありがとうございました。

※来年度の開催時期については未定ですが、受講生募集の際には区報やこちらのブログでお知らせをする予定です。
公園の四季や自然を感じながら環境にやさしいエコな園芸を学んでみませんか?

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