御岳山のニホンジカ

Deer on Mt,mitake

御岳山のニホンジカ


御岳山には、約25種類の哺乳類が生息しています。
ニホンジカは御岳山周辺では2007年より生息が確認され、ここ10年ほどの間に目撃情報や痕跡(食べ跡、糞など)を見つけることも増えてきました。

 
 

 
 
●ニホンジカ(写真はオス)
 基本的には夜行性のため、日中は出会うことは稀。
 繁殖期になるとオスはラッティングコールとよばれる高い声で鳴き、
 メスへアピールや縄張りの誇示を行います。
 その声は人間の叫び声にも聞こえ、夜だとビックリすることも…
 御岳山周辺でも10月過ぎくらいから頻繁に聞こえるようになります。
 

ニホンジカが増えるとどうなる?


ニホンジカは草食動物で、1日に約4㎏もの植物を食べると言われています。
増えてきたニホンジカの食圧により、御岳山内の植物にも影響が出てきました。
山内の特定の植物が食べられ続けて枯れてしまったり、植物自体も少なくなってきています。
特に地面から近い植物(下層植生)の衰退、ニホンジカの好まない植物ばかりが残り増加しているなどの影響が観察されており今後の影響が心配です。
 
> 御岳山のニホンジカについては季刊誌「木もれび」2019年秋号をチェック!
LinkIcon 【木もれび】2019年秋号

  

↑シカに食べられてしまった樹皮
樹皮を剥がされてしまうと
枯れてしまうこともあります。

 

↑シカの糞(フン)
シカ自体には出会うことはないけれど、
糞は山内でよく見かけます。

>御岳山で採食された植物の一例<
以下のような植物が山内で食べられているのを確認しています。
たくさんの種類の植物を食べていることが分かります。

 
草本類  24種確認
アカショウマ・イタドリ・オオバギボウシ・オカトラノオ・オクモミジハグマ・カタクリ・ギンバイソウ・クサコアカソ・サラシナショウマ・シシウド・ゼンマイ・タカオヒゴタイ・ツリフネソウ・ヒヨドリバナ・ヤマユリ・レンゲショウマなど
木本類  52種確認
アオキ・アオダモ・アブラチャン・イヌブナ・イロハモミジ・ウリノキ・ガマズミ・クマイチゴ・コゴメウツギ・コシアブラ・サルトリイバラ・サルナシ・スイカズラ・タラノキ・ナツツバキ・ヌルデ・ノリウツギ・ハナイカダ・ヒサカキ・ヒノキ・マユミ・ミズキ・ミズナラ・ムラサキシキブ・リョウブ・ロウバイなど
                          (2014・2015年富士峰園地内での採食が確認された種類)

レンゲショウマを守れ!


御岳山のレンゲショウマ群生地は、他所ではなかなか見られない規模と美しさを兼ねそろえた場所です。
御岳山での調査では、ニホンジカはこのレンゲショウマを好んで採食している傾向が見られました。
食害にあったレンゲショウマは上手く育つことが出来ず、花をつけられなくなります。
レンゲショウマの群生地のある富士峰園地にはニホンジカが入ってこられないように柵が立てられました。
この柵により、レンゲショウマの群生地内の植物はニホンジカからの食害の影響を受けずに育つことが出来ています。
ビジターセンターでは、増えて来ているニホンジカの与える影響を調べるために2014年度からニホンジカによる食害調査を行っています。

 
 ●レンゲショウマ
御岳山の夏の風物詩ともいえるレンゲショウマ。
日本の固有種であり、「レッドデータブック東京2013」で絶滅危惧Ⅱ類にも指定されています。
花はもちろん美しいのですが、蕾がまんまるでとてもかわいらしいです。
毎年、お花のピークは8月中旬のお盆の頃です。

  

↑シカに食べられてしまったレンゲショウマの葉

 

↑シカに食べられてしまったレンゲショウマの葉

  

↑食害調査の様子 
食べられているレンゲショウマの数をカウントしたり、
レンゲショウマの成長を記録しています。

 

↑富士峰園地内のレンゲショウマ(5月の様子)
柵内のため、春の芽生えのときにも葉を食べられる
こともなくすくすくと成長しています。

みなさんにお願い


●ニホンジカの情報提供求む
御岳ビジターセンターでは、御岳山周辺のニホンジカの生息情報を集めています。
もし、ハイキングや登山中などにニホンジカを見た場合には、ぜひビジターセンターまでお知らせください。
 
●富士峰園地園地の柵閉めのお願い
富士峰園地には現在、9つの柵があります。
柵が開いたままになっていると、中にニホンジカが入ってきて植物を食べてしまいます。
ご利用の際には柵は必ず閉めて頂くようにお願いします。
  

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