見どころ」カテゴリーアーカイブ

住み心地はいかが?

 

ドングリの季節だなぁ、たくさん実っているかな?と、
木を見上げてびっくり・・・!

 

なんとドングリの葉っぱの表や裏に、まんまるの薄茶色い実のようなものがくっついているのです。
しかも、ものすごい大量に・・・。

クヌギの葉にたくさんのまるいものがついている

 

 

 

 

 

 

 

 

ひえ~!ちょっと不気味なくらいです。

一体これは何??? 

 

中身を知るために、1つ割らせてもらいました。

 

 

 

 

 

 

 


全体的には果肉に似た感じで、よーく見ると真ん中には小さな空洞があり、
何か幼虫のような子が1匹います。


丸い木の実のようなものの正体は、「虫こぶ」。
虫が葉っぱなどに卵を産むと、木が反応してこぶのようになります。
虫の卵そのものとはちょっと違い、虫のお家のようなものです。

この「虫こぶ」はクヌギハケタマバチという、数ミリ程度のハチの虫こぶでした!


寒い冬の間も守られながら、こぶの栄養を取って中で暮らすなんて・・・!

都会の不動産屋さんもびっくりな、二子玉川のワンルームマンションです。

 

今年は特に、園内ほとんどのクヌギで見られます。
ぜひこの不思議な物件を見にいらしてはいかがでしょう?
(でこぽん)

セイタカアワダチソウ(背高泡立草)

 すっかり日本の秋の風物詩となったセイタカアワダチソウ。
この時期になると空き地や河川敷などあちこちで黄色い花が見られます。
二子玉川公園でもサンクチュアリで群落になっている様子を見ることが出来ます。

北アメリカ原産の外来種で明治時代に鑑賞用に持ち込まれたものが戦後になって野生化し、全国に広がったそうです。

花粉症の原因と言われていたこともありますが、実際は関係ありませんでした。スギやブタクサ、カモガヤといった花粉症の原因になる植物は風で花粉が運ばれる風媒花(ふうばいか)であり、セイタカアワダチソウは虫が花粉を運ぶ虫媒花(ちゅうばいか)なのです。

繁殖力が強く、爆発的に全国に広がった為、元々日本に生育していた植物への影響も懸念され、環境省が選定した生態系被害防止外来種リストにも載っています。

しかし、花瓶に生けてみると、さすが鑑賞用だったこともあり、中々、風情のある姿となりました。


また、蜜や花粉が大量にでるため、昆虫にとっては貴重な資源となり、ハチ、アブ、ハエ、チョウなど様々な種類が集まります。


染物に使うと鮮やかなレモンイエロー染まるそうです。

綺麗だからと持ってこられ、花粉症の原因と疑われ、増えすぎる外来種と嫌われ……人間に振り回される気の毒な植物と思いきや、違う一面も持っています。

身近な外来種、改めて調べたり観察してみたりすると、歴史や意外な特徴が見えてきますね。

(ゆっきー)

 

どっちがどっち?

園内でよく見つけられるドングリといえば、
コナラ、クヌギ、シラカシ、スダジイなどが挙げられます。

ですが今回、別な種類のドングリがあることが分かりました!

この2つの写真、実は種類が違うドングリなのですが、わかりますか?

左側の写真がスダジイで、右側がツブラジイという種類です。
同じブナ科シイ属という仲間です。


このままだと違いが分かりにくいので、実だけを取り出してみました。

どうでしょうか? 今度は違いがありそうですよね。
写真の左側がスダジイで、右側がツブラジイです。
ツブラジイの方がスダジイに比べると、小さくて丸い形をしています。

実物を見比べてみたいという方は、ビジターセンタースタッフまでお尋ねください。

 

(あいあい)

朝の公園さんぽにいらっしゃいませんか

高い空に、吹く風に、秋を感じることが多くなりましたね。

気持ちのよい風を受けながら、朝の公園を歩いてきました。

朝9時に開門する帰真園。時には貸し切り状態で風景を楽しむことも。

ススキが見ごろを迎えています。

ハクモクレンの実もずいぶん色が濃くなってきました。花は早春に楽しむことができます。

富士見台にのぼってみたら…富士山!これから空気が澄む季節、くっきりした富士山をみられる日も増えてきます。

公園内のあちこちに落ちている可愛く丸いどんぐりたち。ついつい拾ってしまいます。公園では5種のどんぐりを見ることができます。くわしい場所はスタッフまで、お気軽におたずねくださいね。

みなさんも、気持ちの良い秋から冬の朝、ゆっくりお茶を楽しんだり、お散歩をしたり、公園での朝時間を楽しんでみませんか。

(みほねえ)

秋空に映える紫花

明日は、秋分の日。
日が短くなるこの時期に咲かせる花の季節となりました~。

アメジストセージというお花で、
色々な公園で植えられているので見かけたことがある方も多いのでは?
花の濃い紫色が、今日の秋空にとっても映えています。

花の中に特に濃い紫色が見えますが、これが本当の花びらの部分です。
薄い紫色は花のガクの部分にあたります。
学名はサルビア・レウカンサで、レウカンサは「白い花」を意味し、
元々は、花びらが白いことから名前がついたそうです。

季節が変わると花の色も移り変わります。
花の色で、秋を感じてみませんか~?
                                   (なべちゃん)

 

動画で楽しむ「秋の夜長の帰真園」

毎年恒例の夜の帰真園「秋の夜長」イベントは、今年も新型コロナウイルスの影響で中止とさせていただきました。昨年作成いたしました動画で、「秋の夜長の帰真園」の雰囲気を楽しんでいただければと思います。

 

十五夜のお月様へのお供え物

旧清水邸書院の縁側に置かれたお月様へのお供え物。これは昭和中頃に世田谷区喜多見で行われてきた中秋の名月でのお供え物を参考にしました。

左から

・おだんご15個

・お花(秋の園内で見られるススキ、シロシキブ、ホトトギス、タマスダレ)

・里芋

・薩摩芋

・栗

・柿

・梨

それぞれ15個ずつ。(薩摩芋、柿、梨は大きいので略して5個ずつ)

 

お供え物あれこれ

みなさんが何気なく目にしているお供え物のお団子やススキにも、意味があることをご存じでしたか?(たぐっちは知りませんでした…)

・お団子・・・十五夜にちなんで15個。白くて丸い満月を表すもので、米粉でつくります。収穫への祈り、感謝を表しています。

・ススキ・・・稲穂の代わりにススキを用います。子孫、作物の繁栄を見守ってくれる月の神様がこれに乗り移ると考えられています。

意味を知ると、行事をより味わい深く楽しめますね。

お団子の他に、おはぎや豆腐をお供えするお家もあったそうです。各地で内容は多様です。みなさんの地域はどのようなお供え物か、調べてみるのも楽しそうですね。

 

お月様が食べちゃった?

お月見のお供え物は知らない間になくなっていくもので、「お月様が食べた」とされました。これは近所の子どもたちが各家々を回り、竹の棒にくぎを刺したもので取って食べたから。人に見つからずにとれると、運が良くなると言われたそうです。もちろん大人は知っていて見守っていたのでした。甘いものが少なかった時代、子どもたちにとって、それは楽しみな行事だったことでしょう。

柿やおはぎが人気で、それらをお供えする家には大勢の子どもたちが集まったそうです。

 

お月見はつづく

喜多見の辺りでは十五夜を行った後の十三夜のお月見もやらなければならないと言われおり、秋に連続する収穫祭の一つとしての役割があります。畑作儀礼の意味もあるため、お供え物には、畑作物である大豆を材料とした豆腐が多く見られました。

月は陰陽の陰とされ、「お蔭さま」からこのような行事が行われるようになったとの説もあります。なかなか収穫などの実感の分かりにくくなった昨今ですが、食べるものがどこから来るのか、思いを馳せる時間にするのも、素敵なお月見ですね。

ご覧いただきありがとうございました。

(たぐっち)                        

出展:【喜多見 世田谷区民民俗調査第3次報告】


↑ 夜間映像


↑リハーサルの日中映像

 

ビバ・オオスカシバ

天気のいい日でも、風が心地よい季節になりましたね。
”あの虫”を探すにはもってこいの日よりです。

まずは、園内に植えられているクチナシの葉を丹念に見ていきます。

 

 

早速発見しました!
この写真の中に1匹映っています。

近づいて、よ~~~く観察してみると・・・

 

いました!写真中央に映っているイモムシがオオスカシバの幼虫です。

まだ孵化したばかりの子のようで、大きさは5mmほど。小さいですね~!

 

園内のクチナシを探し続けると、いたるところに幼虫が。

こちらはかなり成長していますね!大きさは8cmほどありました。

 

 

こちらの子は足元が濃い茶色をしていますね。なかなかオシャレなカラーリングです。

 

オオスカシバは1年のうち2回発生する蛾の仲間で、幼虫は主にクチナシを食べて育ちます。
大きな幼虫は今月中に羽化しそうですが、産まれたばかりの幼虫の方は、蛹になって冬を越すのかもしれません。

ちなみに、大人になったオオスカシバの姿はこちらからご覧いただけます。
→ https://www.ces-net.jp/futako-tamagawa-park/?p=23688

 

幼虫の姿も成虫の姿も愛嬌があり、個人的には大好きな昆虫です。
興味があれば是非、クチナシの葉っぱを探してみてください!

(まっつん)

秋の虫には飽きがない

残暑がありつつも、少しずつ気温が下がってまいりました。

そんな気候になってくるといよいよ聞こえる虫の音はセミからコオロギへと移り変わり、

見かける昆虫も徐々に変化してきます。

今回はそんな秋の昆虫を探してみました!

まずはもちろんこれ、

 

【ハラオカメコオロギ】

園内で一番乗りに鳴いているコオロギ。オスの顔は平べったくて特徴的。秋の虫の定番ですね。

 

 

続いてはこれ、

 

【ハマベアワフキ】

園内のイネ科で頻繁に見かけるカメムシの仲間。近づくとはじけるように飛び去ります。

 

 

飛び去った先には…

 

【オオスカシバ】

じっとしていて最初は気づきませんでした。時期は夏~秋で、まだ十分元気そうな個体でした。顔周りの白い粉はどこの花粉でしょうか?

 

その近くには、

 

【オオカマキリ】

皆の人気者のオオカマキリが近くに潜んでいました。オオスカシバはすぐに飛んでいきましたが、オオカマキリはしばらく撮影に付き合っていただきました。

 

 

 

 

そして最後は、

 

【ハグロトンボ】

なんと5~10月頃まで見かけることが出来るトンボ。一見黒い羽根に気を取られますが、オスの胴体は光沢のある緑や青色をしています。ぜひ見かけたら観察してみてください。

 

 

 

 

 

今回はこんな様子で、まだまだ秋の虫が増えるのはこれからのようですね。

気候も過ごしやすくなってきますので、ぜひ公園に来られた際は昆虫を探してみてください。

以上、早く秋の虫を観察したいと思っている たいしょー でした。

たいしょー

雨粒とのコラボレーション

9月に入って一気に気温が下がり、冷たい雨の日が続いていますね。

そんな雨の園内で、今回は雨粒をテーマに写真を撮ってみました!

今にもポタっと落ちそうな雨粒
雨粒の向こうが見え、天然のレンズのようです。

 

葉っぱの上を転がる雨粒
葉っぱの表面の形状によって雨粒の形が違うことを発見!
私は、お団子みたいに真ん丸な雨粒がお気に入りです。

 


雨粒のついたクモの巣
こんなに雨粒がついても壊れないクモの巣ってすごい・・・!

雨の日は、いつも見ている自然のちょっと違う表情が見られる気がします。
体調に気をつけながら、雨の日も楽しくすごしていきたいですね!

 

(まーちゃん)

 

 

公園のドングリは今…

セミにかわりコオロギたちの声が多く聞こえるようになった公園から

みんな大好きドングリの近況をお伝えします。

ドングリといっても樹木の種類によって大きさや形など様々です。

二子玉川公園では6種類のドングリを見ることができるんですよ!

まずは身近な2種類から

 

 

 

 

 

 

 

ドングリの中でも目にする機会の多いコナラのドングリです。縦に長い形が特徴ですね。

 

お次は

 

 

 

 

 

 

 

大きくて丸い形が特徴のクヌギのドングリです。

こちらも身近なドングリの一つでご存知の方も多いと思います。

実はこの公園では植えられている場所が限られているので意外と目にする機会が少ない

種類かもしれません。

 

この2種類はドングリの中でも早い時期に熟し始めるので、すでに実も大きく育っていますね。

 

続いて

 

 

 

 

 

 

 

ちょっと変わった形で一見するとドングリには見えないですよね!

これはスダジイのドングリです。

多くのドングリは通称「帽子」※と呼ばれている部分が文字通り帽子のような形をしています。

でもこのスダジイは袋のように全体を覆い、熟すと袋が裂け、中から上部の尖った細い

ドングリが現れます。※正式には殻斗(かくと)

スダジイのドングリはアクが少ないためなんと生食することもできるんですよ!

 

4種類目、5種類目はまとめてご紹介

 

 

 

 

 

 

 

二子玉川公園では恐らく1番多いドングリ、シラカシです。

そしてとても良く似た

 

 

 

 

 

 

 

こちらがアラカシです。

よく似ていますがドングリ、帽子(殻斗)、葉などそれぞれ特徴があります。

 

最後はこれです。

 

 

 

 

 

 

 

ウバメガシのドングリです。

この公園では本当にわずかしか植えられていないので、見つけることができたらすばらしい!

 

以上、公園のドングリの紹介と近況報告でした。

ドングリ拾いができるのはまだ少し先なので、まずは熟す前のドングリを探しながら、

これから育っていく様子を観察するのも楽しいのではないでしょうか。

ドングリの違いもご自身で調べてみると面白いですよ!

どうしてもわからなかった時はビジターセンターでスタッフに聞いてくださいね!

 

(やたっち)