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自然のおとしもの

日向がぽかぽか暖かい日中は、絶好のお散歩タイムです。

今回は私が帰真園で見つけた、お気に入りの自然のおとしものをご紹介します!

まずはこちら!
旧清水邸書院の入口の前にある、サルスベリの落ち葉です。

 

全部赤かったり、赤と黄色が半分ずつだったり、葉によって色のつき方が異なります。

気に入った葉を光に透かしてみると・・・

ステンドグラスみたいでとってもキレイです!

続きまして、次のおとしものは・・・

紅葉で有名なイロハカエデのタネです。

イロハカエデのタネにはプロペラのような羽がついていて、くるくると回転しながら落ちます。
この落ち方がなかなか面白いので、是非やってみてほしいです!

皆さんのお気に入りも、見つけたら教えてくださいね。

(まーちゃん)

冬を迎える前に…

最近は朝と夜がだいぶ冷え込むようになりましたね。

皆様はいかがお過ごしでしょうか?

 

この時期にもなると草木の葉はすっかり色づき、虫も数を減らし、

河川では水鳥が多く見られるようになりますね。

 

そんな中でも冬を本格的に迎える前に活動をしている虫を見つけたので

ご紹介いたします。

 

【ヒナバッタ】というバッタで、実は今の時期でも暖かければ活動をしています。

実はオスが求愛時に鳴く種類で、日本のバッタの中では種類が限られる求愛方法になります。

※シュリシュリシュリ‥‥と翅(はね)と後脚をこすって鳴きます。

また、ヒナバッタはイネ科植物以外にもキク科植物なども食べることが出来るうえ、

共食いも行うという食の広さを持っています。

こんな適応能力を持っているからこそ、こんな時期まで活動ができるのかもしれません。

それでも成虫では冬を超えられないので、今の時期は暖かい日に活動して産卵を行っています。

 

公園でもまだ見られますので、もし公園に来られる日がありましたら耳を澄まして鳴き声を

探ってみてくださいね。運が良ければ赤い個体が見れるかもしれないですよ~

以上、冬でも虫を探し続ける たいしょー でした。

たいしょー

ふれあい休憩室の新しい仲間!

みなさん二子玉川公園のビジターセンター1階を利用されたことはありますか?

入口を入るとすぐに目につく水槽!

この水槽はビジタースタッフが多摩川で採集してきた水生生物を利用者の皆さんにご紹介するコーナーです。

そこに多摩川河口域の生物水槽を新設し、新しい仲間を加えました!

まずはこちら!

釣りをやる方にはお馴染みのクロダイです。「チヌ」と呼ぶ方が馴染み深い方もいらっしゃるかもしれませんね!

実は展示は1か月前から始まっていましたが警戒して水槽の端からまったく動かず、途中体調を崩したので隔離したり皆さんがなかなか観察することができない状態でした。

ようやく餌を食べ始め、少しずつ泳ぐ姿を見ることができるようになってきたので改めて紹介したいと思います。

クロダイというと釣りや漁業の対象としてはお馴染みですが、展示魚としてはマイナーなお魚です。ですが、あえてビジターセンターではそんなクロダイを展示し利用者の皆さんに魅力をお伝えしていきたいと考えています。

名前はその体色が由来ですが年齢や個体によって少しづつ違い、決して真っ黒ではありません。特に年齢が若いほど銀色味がつよくキラキラと輝いて見える個体が多いようです。

展示個体は大きさから判断すると1年半から2年くらいの若い個体と思われます。

「若い」と言いましたが、近年の調査で30歳の個体が見つかり、予想以上に長寿であることも判明しました。

背ビレ棘条(しじょう)をたてた様子 (背中にあるトゲのような部分)

銀色の棘条がかっこいい!

上の画像で口の中に細かい歯が並んでいるのが見えます!

この歯を使って甲殻類の体や貝殻など硬い物もバリバリと割って食べます。

餌を食べる様子もぜひみなさんに見て頂きたいですね。

最初にお話ししたようにようやく餌を食べるようになり、まだまだ水槽の環境に不慣れなこです。水槽に近づきすぎると端に隠れてしまうことが多いですが、徐々に本領を発揮してくれる⁈はずです。これからも温かく見守っていただければと思います!

やたっち

お気に入りを探して

10月23日にみどりグループのみなさんと、ナチュモコガーデンの植え替えを行いました。


ストック、カレンジュラ、ビオラなど、8種類のお花が見られます。
色もピンク、オレンジ、アカ・・・と、カラフルです。
(写真左側:ストック、右側:カレンジュラ)


私のおすすめは、キンギョソウです。
花の形が金魚の姿に似ていることから名前が付いた花です。
どの花が金魚らしく見えるかな~?と、探しながら楽しんでいます。

 


花の名前と写真がセットになった種名札もつけているので、
みなさんも自分なりのお気に入りの花を探してお散歩を楽しんでみませんか。


🌸お花は摘んだり踏んだりせずに、やさしく見守ってくださいね🌸

 

(あいあい)

住み心地はいかが?

 

ドングリの季節だなぁ、たくさん実っているかな?と、
木を見上げてびっくり・・・!

 

なんとドングリの葉っぱの表や裏に、まんまるの薄茶色い実のようなものがくっついているのです。
しかも、ものすごい大量に・・・。

クヌギの葉にたくさんのまるいものがついている

 

 

 

 

 

 

 

 

ひえ~!ちょっと不気味なくらいです。

一体これは何??? 

 

中身を知るために、1つ割らせてもらいました。

 

 

 

 

 

 

 


全体的には果肉に似た感じで、よーく見ると真ん中には小さな空洞があり、
何か幼虫のような子が1匹います。


丸い木の実のようなものの正体は、「虫こぶ」。
虫が葉っぱなどに卵を産むと、木が反応してこぶのようになります。
虫の卵そのものとはちょっと違い、虫のお家のようなものです。

この「虫こぶ」はクヌギハケタマバチという、数ミリ程度のハチの虫こぶでした!


寒い冬の間も守られながら、こぶの栄養を取って中で暮らすなんて・・・!

都会の不動産屋さんもびっくりな、二子玉川のワンルームマンションです。

 

今年は特に、園内ほとんどのクヌギで見られます。
ぜひこの不思議な物件を見にいらしてはいかがでしょう?
(でこぽん)

セイタカアワダチソウ(背高泡立草)

 すっかり日本の秋の風物詩となったセイタカアワダチソウ。
この時期になると空き地や河川敷などあちこちで黄色い花が見られます。
二子玉川公園でもサンクチュアリで群落になっている様子を見ることが出来ます。

北アメリカ原産の外来種で明治時代に鑑賞用に持ち込まれたものが戦後になって野生化し、全国に広がったそうです。

花粉症の原因と言われていたこともありますが、実際は関係ありませんでした。スギやブタクサ、カモガヤといった花粉症の原因になる植物は風で花粉が運ばれる風媒花(ふうばいか)であり、セイタカアワダチソウは虫が花粉を運ぶ虫媒花(ちゅうばいか)なのです。

繁殖力が強く、爆発的に全国に広がった為、元々日本に生育していた植物への影響も懸念され、環境省が選定した生態系被害防止外来種リストにも載っています。

しかし、花瓶に生けてみると、さすが鑑賞用だったこともあり、中々、風情のある姿となりました。


また、蜜や花粉が大量にでるため、昆虫にとっては貴重な資源となり、ハチ、アブ、ハエ、チョウなど様々な種類が集まります。


染物に使うと鮮やかなレモンイエロー染まるそうです。

綺麗だからと持ってこられ、花粉症の原因と疑われ、増えすぎる外来種と嫌われ……人間に振り回される気の毒な植物と思いきや、違う一面も持っています。

身近な外来種、改めて調べたり観察してみたりすると、歴史や意外な特徴が見えてきますね。

(ゆっきー)

 

どっちがどっち?

園内でよく見つけられるドングリといえば、
コナラ、クヌギ、シラカシ、スダジイなどが挙げられます。

ですが今回、別な種類のドングリがあることが分かりました!

この2つの写真、実は種類が違うドングリなのですが、わかりますか?

左側の写真がスダジイで、右側がツブラジイという種類です。
同じブナ科シイ属という仲間です。


このままだと違いが分かりにくいので、実だけを取り出してみました。

どうでしょうか? 今度は違いがありそうですよね。
写真の左側がスダジイで、右側がツブラジイです。
ツブラジイの方がスダジイに比べると、小さくて丸い形をしています。

実物を見比べてみたいという方は、ビジターセンタースタッフまでお尋ねください。

 

(あいあい)

朝の公園さんぽにいらっしゃいませんか

高い空に、吹く風に、秋を感じることが多くなりましたね。

気持ちのよい風を受けながら、朝の公園を歩いてきました。

朝9時に開門する帰真園。時には貸し切り状態で風景を楽しむことも。

ススキが見ごろを迎えています。

ハクモクレンの実もずいぶん色が濃くなってきました。花は早春に楽しむことができます。

富士見台にのぼってみたら…富士山!これから空気が澄む季節、くっきりした富士山をみられる日も増えてきます。

公園内のあちこちに落ちている可愛く丸いどんぐりたち。ついつい拾ってしまいます。公園では5種のどんぐりを見ることができます。くわしい場所はスタッフまで、お気軽におたずねくださいね。

みなさんも、気持ちの良い秋から冬の朝、ゆっくりお茶を楽しんだり、お散歩をしたり、公園での朝時間を楽しんでみませんか。

(みほねえ)

秋空に映える紫花

明日は、秋分の日。
日が短くなるこの時期に咲かせる花の季節となりました~。

アメジストセージというお花で、
色々な公園で植えられているので見かけたことがある方も多いのでは?
花の濃い紫色が、今日の秋空にとっても映えています。

花の中に特に濃い紫色が見えますが、これが本当の花びらの部分です。
薄い紫色は花のガクの部分にあたります。
学名はサルビア・レウカンサで、レウカンサは「白い花」を意味し、
元々は、花びらが白いことから名前がついたそうです。

季節が変わると花の色も移り変わります。
花の色で、秋を感じてみませんか~?
                                   (なべちゃん)

 

動画で楽しむ「秋の夜長の帰真園」

毎年恒例の夜の帰真園「秋の夜長」イベントは、今年も新型コロナウイルスの影響で中止とさせていただきました。昨年作成いたしました動画で、「秋の夜長の帰真園」の雰囲気を楽しんでいただければと思います。

 

十五夜のお月様へのお供え物

旧清水邸書院の縁側に置かれたお月様へのお供え物。これは昭和中頃に世田谷区喜多見で行われてきた中秋の名月でのお供え物を参考にしました。

左から

・おだんご15個

・お花(秋の園内で見られるススキ、シロシキブ、ホトトギス、タマスダレ)

・里芋

・薩摩芋

・栗

・柿

・梨

それぞれ15個ずつ。(薩摩芋、柿、梨は大きいので略して5個ずつ)

 

お供え物あれこれ

みなさんが何気なく目にしているお供え物のお団子やススキにも、意味があることをご存じでしたか?(たぐっちは知りませんでした…)

・お団子・・・十五夜にちなんで15個。白くて丸い満月を表すもので、米粉でつくります。収穫への祈り、感謝を表しています。

・ススキ・・・稲穂の代わりにススキを用います。子孫、作物の繁栄を見守ってくれる月の神様がこれに乗り移ると考えられています。

意味を知ると、行事をより味わい深く楽しめますね。

お団子の他に、おはぎや豆腐をお供えするお家もあったそうです。各地で内容は多様です。みなさんの地域はどのようなお供え物か、調べてみるのも楽しそうですね。

 

お月様が食べちゃった?

お月見のお供え物は知らない間になくなっていくもので、「お月様が食べた」とされました。これは近所の子どもたちが各家々を回り、竹の棒にくぎを刺したもので取って食べたから。人に見つからずにとれると、運が良くなると言われたそうです。もちろん大人は知っていて見守っていたのでした。甘いものが少なかった時代、子どもたちにとって、それは楽しみな行事だったことでしょう。

柿やおはぎが人気で、それらをお供えする家には大勢の子どもたちが集まったそうです。

 

お月見はつづく

喜多見の辺りでは十五夜を行った後の十三夜のお月見もやらなければならないと言われおり、秋に連続する収穫祭の一つとしての役割があります。畑作儀礼の意味もあるため、お供え物には、畑作物である大豆を材料とした豆腐が多く見られました。

月は陰陽の陰とされ、「お蔭さま」からこのような行事が行われるようになったとの説もあります。なかなか収穫などの実感の分かりにくくなった昨今ですが、食べるものがどこから来るのか、思いを馳せる時間にするのも、素敵なお月見ですね。

ご覧いただきありがとうございました。

(たぐっち)                        

出展:【喜多見 世田谷区民民俗調査第3次報告】


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